長年セントポーリアを育てて来て…、どうしようも無いセントポーリア好きの性と申しますか、増えることはあっても減らす事が出来ない殆ど病気だと言っていたかつての私が、花友さんに良い苗を取る為の提案をしたいと思います。
※ ここでは業者の方・メルカリ・オークションなどで営利を目的としている「以外の方」を対象に綴らせて貰いました。
農業用語に『苗半作』という言葉があります。『苗の出来によっては作柄の半分が決まる。』『良い仕事(苗作り)をすれば結果は必ずついて来る。』という常識的な考えです。その為には、どの様な苗を育てるかによるという事です。
葉挿しに関しては、人それぞれと思います。私なりに栽培スペースの事も考え、他にも色々したい事があり、苗を世話する事に時間を取られたく無く、なるべく葉挿しはしない事にしていますが、どうしても無くしたくない、花友さんからのリクエストがある場合にだけに、この方法で少しですが葉挿しをしています。
挿している葉も、出来の悪い葉は途中で間引きしています。
セントポーリアは生育していく過程で、葉と葉の間に根を発根しながら生長していく植物です。○印の細根(髭根)が、株を大きくして行くうえで大切な根です。植え替え時、直根が長ければそちらの方をカットする事の方が重要なのです。
また、大きくなる事を見込んでの鉢選びは根腐れの原因になります。ひと手間が掛かるかもしれませんが、葉の広がりではなく根の量に合わせ鉢選びをすると失敗はありません。鉢は小さい方が根の活着も早く健全な苗が取れます。
今年4月に花友さんから譲って頂いた貴重品種の葉、オプチマラ種:ガール葉の「ナッシュビル」と、オリジナル10のうちの「NO.32」の苗が取れました事をここに報告いたします。
※ (原産地)においてセントポーリアは植え替えする事がないのであって、シダや蘭のように葉と葉の間の細根が横に広がり繁殖して行き、直根である根は淘汰(腐れ)され生き延びている。 「セントポーリア事典」前川静江著より